- 2021.03.03
- 健康情報・豆知識
ひな祭りには縁起のいい食べ物を☆
前回はひな祭りの由来についてお話いたしましたので、今回は【ひな祭りで食べる縁起のいい食べ物】をご紹介したいと思います。
〇菱(ひし)餅
菱餅は古代中国人の上巳節で食べていた母子草(ははこぐさ)のお餅です。
母と子が健やかであるようにという願いが込められています。
それが、日本でよもぎ餅となり、江戸時代に菱を入れた白い餅が、明治時代にくちなしを入れた赤い餅を加わって、3色となりました。
それぞれに、健やかな子に育ってほしいという願いが込められています。
●緑
ヨモギは解熱や解毒作用がある薬草だといわれています。
草木が芽吹く緑も表していることから、健康と成長を願う意味が込められています。
そしてヨモギの香りは邪気を払う香りともされていて、子供たちが災いに負けず、健康ですくすく育つようにという思いがあります。
●白
菱の実が使われている、菱餅の白い部分は、白という色に清潔さや純粋、純潔、崇高などの意味があります。
また、菱の実は子孫が繁栄し、長生きできる力がある実とされていることから、長寿と子孫繁栄の意味も込められています。
●桃色(赤)
菱餅のピンク色に使われているクチナシの実はもともと赤で、赤い色は魔よけや厄除けの意味があり、お餅に混ぜるとピンクになって桃の花の色を表します。
また、クチナシもヨモギと同じく薬草で、これも健康を願う思いが込められています。
上記のような意味があった緑・白・ピンクの3色は、この順番で重ねられることで、春の訪れを待つ風景を表していました。
下から、
緑は草木の芽吹く緑の色
白は雪
ピンクは桃の花
「残っている雪の下では若芽が芽吹き、雪の上では桃が花開く」という、もうそこまできている春を表現しています。
〇雛あられ
関西風は餅を砕いて揚げたあられですが、関東風は米粒をあぶったものが原形で、倹約の心を表しています。
●関東の雛あられは「小粒で甘い」
関東の雛あられは、米粒ぐらいの大きさで、砂糖を使い甘く味付けされています。現在はメーカーによって作り方が違いますが、米を炒って作る爆米(はぜ)という菓子や、ポン菓子をもとに作られています。
●関西の雛あられは「丸くてしょっぱい」
雛あられの発祥は平安時代の京都で、宮中のお抱え菓子職人が菱餅を砕いて作ったことが始まりと言われています。
直径1センチ程度の大きさがあり、しょう油や塩などであまじょっぱく味付けがしてあります。
雛あられには、「赤・緑・白」の3色のものと、「赤・緑・白・黄」の4色のものとがあります。それぞれの色には意味があり、願いが込められていると言われています。
赤は血や命など、生命のエネルギーを意味しています。
緑は木々の芽吹き、自然の生命力やエネルギー
白は雪の大地のパワフルなエネルギーを表しているのだそう。
4色の雛あられは、それぞれ「春・夏・秋・冬」を表し、四季のエネルギーを取り込んで、1年を通じて健康と幸せを願うという意味合いがあります。
菱餅が雛あられに
ひな祭りの伝統食である菱餅の菱形は、心臓や心を表していると言われており、色は雛あられと同じように自然の力をイメージしています。
雛あられは、菱餅を小さく砕いて、持ち運びができるように作られたという説があります。(諸説あり)
〇白酒(しろざけ)
ひな祭りに飲むお酒と言ったら白酒ですね。
もともとは桃の花びらを漬けた「桃花酒(とうかしゅ)」というものが飲まれていたと言われています。
桃は邪気を祓い、気力や体力の充実をもたらすということで、薬酒のひとつとして中国から伝えられました。
江戸時代からは、みりんに蒸した米や麹を混ぜて1カ月ほど熟成させた「白酒」の方が親しまれるようになりました。
白酒=甘酒と思っている方はとてもに多いのですが、白酒と甘酒は全くの別物です。
甘酒はアルコールは一切入っていませんが白酒はアルコールがしっかり入っています。
子どもの頃に「白酒を飲んだなぁ」と思っている方は、もしかしたら甘酒かもしれません。
〇はまぐりのお吸い物
はまぐりがひな祭りの行事食となったのは、平安時代の貴族の間で始まった『貝合わせ』に由来すると言われています。この遊戯は、はまぐりの貝殻の内側に花鳥や人物などの美しい絵を描き、裏返して並べて同じ絵柄同士を合わせて遊ぶものです。
二枚の貝殻は同一個体のもの以外は決して合わないと言われています。
このことから、「一生涯一人の相手と添い遂げる」理想的な夫婦像の象徴として捉えられてきました。
ゆえに、雛祭りにはまぐりのお吸い物を飲むのは、
「娘の将来は、素敵な男性と出会っていい結婚、いい夫婦生活が送れますように」
という親の願いが込められていると言われています。
現代では、はまぐりの代わりにアサリを使用する家庭も増えてきました。
〇ちらし寿司
ひな祭りにちらし寿司を食べる由来については諸説ありますが、
平安時代より桃の節句には現在のお寿司の起源とも言われている「なれ寿司」に、エビや菜の花を載せて彩をよくして食べられていたようです。
それが現代に受け継がれていくうちに豪華で見栄えのするものを求めるようになり、ちらし寿司へと変化していったと言われています。
ちらし寿司に載っている具材にもそれぞれに意味があります。
●えび(長生き)
●れんこん(見通しがきく)
●豆(健康でまめに働ける)など
縁起のいい具が祝いの席にふさわしく、三つ葉、卵、人参などの華やかな彩りが食卓に春を呼んでくれるため、ひな祭りの定番メニューとなったようです。
ひな祭りならではの縁起のいいメニューをぜひ取り入れて、子どもたちの末永い健康と幸せを願って下さい♥
素敵なひな祭りをお過ごしください。
こちらも合わせてご覧ください。
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